
高校時代、同じ帰り道でミスチルを一緒に聴きながら歩いた彼女。
俺の大学進学&上京で自然消滅して、そのまま疎遠になっていた。
向かいの席で、グラスを手に「ひさしぶりやね」と元カノは言った。
酒が進むうちに、お互いの近況を話す。
俺は東京の企業で営業をして5年。数字に追われ、就活で目指したメディア業界からは遠い場所にいる。
彼女は地元の駅前で美容師をしているという。
「美容師って、高校の時からやりたかったんちゃう?」と聞くと、
彼女は少し笑って「そう。でも一回諦めたんよ」と言った。
🎸10年前の夜、ライブ会場で。
大学1年の夏の終わり、Zepp Tokyoに誘って見たライブが、2人で聴いた最後のMr.Childrenだった。
天井から降るようなライトの中、の「終わりなき旅」が始まった。
イントロのギターが響き、観客が一斉に手を上げる。
高い壁の方が 登った時 気持ちいいもんな
ライブ後に寄ったお台場のレストランで、彼女が呟いた。
「あの歌詞…今の私にめちゃくちゃ刺さったわ」
俺はその時、ただ「いい曲だな」としか思わなかったけど、彼女の横顔は妙に真剣だった。
あの夜の熱気と歌詞は、確かに元カノの記憶に焼き付いていた。
⏲そしての10年後、駅前の居酒屋。
「仕事は何しとるん?」
「営業5年目。数字に追われる毎日や」
「そっちは?」
「美容室で働いてる。高校出て、一旦は事務で就職してたんよ。でも、ずっとモヤモヤしてて…」
グラスの中の氷をクルクル回しながら、彼女は続けた。
「ある日ふっと、あのライブのこと思い出してん。“高い壁の方が登った時 気持ちいいもんな”って歌詞。
あれ聴いたときはただ感動やったけど、時間が経ってから、意味が変わったんよ。
『やっぱり登らなあかんやん』って」
そこから彼女は、美容学校に入り直し、見習いから再スタートしたそうだ。
シャンプーだけで手は荒れ、毎日クタクタで帰宅。でも辞めなかった。
💇♀️ 今の彼女。
「今はスタイリストやってる。次は自分の店持ちたいな」
そう言う笑顔は、あのライブのスポットライトに照らされた時よりも輝いて見えた。
俺は少し羨ましくなった。
「すごいな。俺なんて、やりたいことやらずに、ただ毎日の仕事を回してるだけや」
「じゃあ登ればええやん。高い壁」
あの夜と同じトーンで、彼女は笑ってそう言った。
🎧 キャリアストーリー:あの歌詞が背中を押してくれた
お盆の同窓会で再会した元カノ。
高校時代に一緒に聴いたミスチル「終わりなき旅」の歌詞が、10年後の彼女のキャリアを変えていた――。
「美容師になりたい」という夢を一度は諦めた彼女。
でもある日、あの歌詞を思い出し、美容学校に入り直してゼロから挑戦。
今はスタイリストとして働き、次の夢は「自分の店を持つこと」。
誰しもキャリアに迷い、諦めかける瞬間があります。
でも「高い壁の方が登った時、気持ちいい」。
挑戦の先には、想像以上の景色が待っているのかもしれません。
募集要項
| メインキャッチ | 駅前の居酒屋で、28歳になった俺は、8年ぶりに元カノと再会した。 |
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企業情報
| 会社名 | certain company |
|---|---|
| 事業内容 | 誰かから聞いた、どこかの会社のはなしです。 |
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